シングルファザーの一日

飛行中のドローン、発見!

2年前に離婚をして1児のシングルファザーです。週末になると5才になる息子を連れてよく散歩にでかけます。

いつものように散歩にでると、今日はいつもと違った光景に遭遇。

ここいらで引き返そうか、否、もう少しだけ先へ進もう。歩き疲れた私と息子は今一度スーパーマーケットのベンチから重い腰を上げ、代わり映えのしない道を歩き始める。今いる場所から1km弱離れた場所に市街化調整区域というものがある。ど田舎というほどのものではないが、この区間だけは平成初期から全くと言っていいほど何ひとつ変わっていない。そこにあるのは田んぼと畑のみだ。

今日に限って、スマホを介して音楽を聴こうという気にならなかった私は、川の流れとカエルや虫の鳴き声に耳を傾ける。
ジャリジャリと河川敷の石を踏み鳴らしながらヘッドライトを点灯させて釣竿を持ちながらより良いポイントを探り探り移動している釣り人を傍目に、牛歩で歩いている私達の背後から「ブゥゥゥー……ン」という奇怪な音が聞こえてくる。ラジコンのヘリコプターかと思いきや、少し違った。今までに一度たりとも耳にしたことがない人工的な音を発しながら中空を駆るその物体はやがて私の頭上3~5mぐらいのところを平然と通過していったかと思いきや、30~40秒後にまた折り返して私逹に近づいてきた。
あれは確かネット上で見たことがある。
画像と瓜二つ。間違いない。ドローンだ。ドローンは私逹の頭上をまた何事もなかったかのように通過していった。
風景は何ひとつとして変わらずとも、工業技術の最先端は確実に進歩していることに、私は少しばかりの感興を覚えた。
3D、ロケット、人工知能、そして、ドローン。
とうとう時代はここまで来た。

18~35歳までの人材急募!ドローン、ロケット、人工知能AIの製造工程経験者優遇!

思わずこんな求人票のイメージが脳裏を掠める。
引き寄せられているのは光か、闇か。
21世紀の人類の暴挙は留まるところを知らない。

今日もシングルファザーと息子の散歩はこうして終わっていくのでした。